お知らせ
2024年度ろう者学トーク限定配信(第4回)のご案内 横尾友美氏「私の芸術活動について」
ろう難聴者の様々な生き方を模索していく学問でもある『ろう者学』。
本学では、ろう者学教育コンテンツの開発及びろう者学を学ぶカリキュラムの作成や提供に取組み、2013年度から取組みの一環として「ろう者学ランチトーク」を開催してきました。
2019年度までは本学天久保キャンパスを会場として対面で開催しておりましたが、2020年度からは新型コロナウイルス感染症感染拡大防止に伴い、「ろう者学ランチトーク」の開催形態を変更し、「ろう者学トーク」として撮影・編集した映像コンテンツをご提供しております。
「ろう者学ランチトーク」と同様に、本学や他大学等を卒業した後にキャリアを積んでいるきこえない方々を講師として、これまでのご経験や現在の活動を通して、ろう難聴者のキャリア形成に必要と考える知識についてご講演いただいております。
本コンテンツはお申し込みいただきました皆様への限定公開となっておりますが、全国の高等教育機関等で学ぶきこえない・きこえにくい学生、きこえる学生、支援などに関わる学生、教職員の皆さまをはじめ、ろう者学やろう難聴者に関心をお持ちの方々にも視聴いただけます。視聴のお申し込み方法につきましては、下記をご参照ください。
2024年度第4回ろう者学トークの講師は、アーティストとして映像、写真、舞台などで身体表現の活動をされており、わたしたちについて」の映像作品が第20回さがの映像祭で大賞を受賞された横尾友美氏です。「私の芸術活動について」というテーマでご講演いただきました。
最初に講師 横尾友美氏のプロフィールをご紹介いたします。
幼児から高齢者までのさまざまな年代のろう女性たちが芸術的にリズミカルに流れるような身体表現を魅せた映像作品「わたしたちについて」を観た時の印象は、何かを訴えているのに温かく優しくて安らぎを覚えるものでした。その作品が第20回さがの映像祭(2023年)にて大賞を受賞されています。その受賞者である横尾友美さんがご自身の生い立ちとともに、芸術活動を通して作品に込めたろう女性としての思いをお話ししてくださいました。
横尾さんは、2016年に上映された「ろう者の音楽」を視覚的に表現した無音のドキュメンタリー映画「LISTENリッスン」に出演します。横尾さんはこの映画出演をきっかけに身体表現に目覚め、映像、写真、舞台などでの芸術活動に励まれます。
長崎県出身の横尾さんは、中学から親元を離れて筑波大学附属聾学校(現:筑波大学附属聴覚特別支援学校)に入学し、全国から集まる仲間との出会いに恵まれます。そして、大学時代に全日本ろう学生懇談会の会長を務め、活動するたびに人脈が広がります。その中の友人のひとりである牧原依里さん(映画監督)に横尾さんの踊りを撮りたいと声をかけられ、それが「LISTENリッスン」を経て、「わたしたちについて」の制作に繋がることになります。
横尾さんは監督、脚本、出演、編集、制作すべてを担当する次作の「わたしたちに祝福を」の上映公開を今年の秋に予定していると話します。出演者がすべてろう者で、旧優生保護法による強制不妊、手話が禁止された時代、そして現在でも起きている障害者女性であるゆえに賠償金の減少など、ろう女性の生きづらさ、ろう女性としての痛みを芸術的に表現した作品であると説明くださいました。全国各地での上映会に向けて日々奔走されている横尾さんを応援したいと思います。そして、上映公開をとても心待ちにしております。ご講演くださった横尾さん、本当にありがとうございました!
講師の横尾氏は日本手話言語でご講演いただいております。
動画には日本語字幕を付与しておりますので、ぜひご視聴ください。(17分43秒)
【お申し込み方法】
視聴をご希望される方は、ろう者学教育コンテンツ開発ウェブサイトの「お申込み&お問い合わせ」のページにて、下記破線内1〜5についてご記載のうえお申し込みいただきますようお願いいたします。
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1. 教育機関等の名称・部局:
2. 氏名:
3. 視聴期間:〇月✕日〜〇月✕日(2024年8月から2025年3月までの間、日曜日開始・土曜日終了の1週間を上限とする)
※視聴希望日の約1週間前までにお申し込みください。
4. 利用目的:(例:授業、研修、視聴会など)
5. 対象者数:〇名
※本コンテンツは学生、教職員、支援・教育関係者の皆様にご視聴いただけます。
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【問い合わせ先】
ろう者学教育コンテンツ開発ウェブサイトの「お申込み&お問い合わせ」のページにてお問合せください。
※担当者の勤務体制により、映像コンテンツ視聴のお申し込みやお問い合わせの対応にお時間をいただく場合がございます。
あらかじめご了承ください。