聾学校(聴覚特別支援学校)等対象

ろう者が写真を通して表現することについて

自立活動「ろう者が写真を通して表現することについて」学習指導略案

1 対象

高等部

2 指導の形態

通常教室

3 指導の目的

1)聴覚障害をもつ先輩がどのように進路を決め、社会に出てどのように工夫してキャリアを積み重ねてきたのかを知る

2)ろう者が写真を通して表現することについて考え、感受性を養う

3)自分のやりたいことを果たすためにはどういうものが求められるのか、また周囲とのコミュニケーションにおいてどういう工夫が必要なのか考える

4)議論テーマについて積極的に議論を行い、自分の意見を述べ、議論できる力を養う

4 指導にあたって

・持田さんの写真集などを持参して直に見せると、より効果的である

5 本時の展開


学習活動 指導・支援内容
(留意事項及び配慮事項)
評価の観点
 

 
 
持田さんについて知る
本授業の流れについて説明
持田さんの紹介
  • 人物紹介
  • 作品紹介(写真集を持参)
ワークシート記入
(問1〜3)
※映像視聴①
[00:00-01:05][05:20-08:15]※約4分
どのような生い立ちであるか
 
 
 
 
 

 
ワークシート記入
(問4〜5)
 
聴覚障害を理由に否定された時にどう感じるか、どう行動を起こすのか、自分に置き換えて考えてみる
自分がやりたいことを周囲に理解してもらうよう、働きかけることについて考える
※映像視聴②
[08:15-14:20]※約6分
  • 写真集出版を断られた理由
  • 編集者とコミュニケーションをとる時の行動や姿勢
  • 聴覚障害の有無にかかわらず、社会で働くこととはどういうことかを知る
  • コミュニケーションを取る際の工夫方法および積極的姿勢の重要性を知る
映像をしっかり視聴し、ワークシートに記入できているか【観察】
ろう者ならでの独創性について考える ワークシート記入 (問6〜7) ※映像視聴③ 14:20-15:15(ろう者の感覚)※約1分
  • 持田さんの自分の写真に対するコメント
  • 自分だったらどんな写真を撮るか
写真を通して表現することについて考え、感じたことを自分の言葉で表現できているか【表現】
 
 


議論
 
自分のやりたいことに関して周囲に働きかける力、周囲とコミュニケーションをとる工夫方法について自分の進路と絡めて考える。
※ 生徒数が5人以上の場合は2グループに分けるが、5人以下の場合、グループ分けはせず、いずれかのテーマについて議論する。
[議論テーマ①]
  • もし自分が「耳が聞こえないから無理だ」と言われた場合、どう感じるのか
  • 自分がやりたいことを通すためにはどうすればいいのか
  • 周囲とどのように工夫してコミュニケーションをとるか
[議論テーマ②]
  • 持田さんのいう「音や匂いがしそうな、その場にいるような感じ」(映像14:25)とは、どんな感じなのか
  • もしも自分が写真を撮るとしたら、どんな写真を撮りたいか
  • ろう者が写真を撮るときの利点、困難な点はどんなものがあるか
議論に積極的に参加しようとしているか、他者の意見を最後まで聞こうとしているか、他者に伝わるように自分の意見をきちんと伝えられているか【議論】
議論の内容のまとめ、発表(各グループの代表を決めて、発表する) 議論したことをまとめる
 
 
 
指導者のコメント
グループの議論内容、全体的な意見をまとめられているか【発表】

6 参考・引用文献またはWebサイト

・ろう者学教育コンテンツ開発プロジェクト, https://www.deafstudies.jp/info/vidarc-ds/, ろう者学教育コンテンツ映像アーカイブ, 持田俊昭氏「鉄道写真家として」

【資料のダウンロード・映像の視聴】

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