聾学校(聴覚特別支援学校)等対象
手話を使うコミュニティには誰がいる?
自立活動「手話を使うコミュニティには誰がいる?」学習指導略案
1 対象
高等部
2 指導の形態
通常の教室
3 指導の目的
・手話を使用するのはろう者だけでなく盲ろう者もいることを知る。
・触手話について知る。
4 指導にあたって
・教員が触手話や盲ろう者とのかかわりの経験があるとなおよい。
5 本時の展開
過 程 |
学習活動 | 指導・支援内容 (留意事項及び配慮事項) |
評価の観点 |
---|---|---|---|
導 入 5 分 |
盲ろう者という存在が手話のコミュニティにいることを知る。 | ・手話を使用するコミュニティに目を向けられるよう、手話を普段の会話で使用しているのはろう者だけかをたずね、盲ろう者という意見が出なければ教員が「盲ろう者」という単語を出す。 (ろう者がいる家族(CODA、SODA)/手話通訳者/学校の先生/等の答えが予想される) |
これまでの経験から自由に意見を述べている【主体的】 |
展 開 35 分 |
盲ろう者というのがどのような方々を指すのかを知る。 | ・盲ろう者の中にも弱視難聴や弱視ろう、盲難聴、全盲ろうという区分があることを説明する。 | |
盲ろう者のコミュニケーションモードについて想像する。 | ・聞こえなくなったあとに見えなくなったという「ろうベース」と見えなくなったあとに聞こえなくなったという「盲ベース」があり、それによって使うコミュニケーション手段が違うことに気付けるように、「ろうベース」と「盲ベース」という言葉を解説する。 ・「盲ベース」の例として東京大学の福島先生の紹介をして実際の指点字の様子を見せる。 |
・「ろうベース」「盲ベース」について理解している。【知識技能】 | |
盲ろう者のコミュニケーションモードの中に手話や触手話があることを知る。 | ・「ろうベース」の方のコミュニケーションモードを考えられるように焦点を当てるよう促す。 ・触手話使用の例として筑波技術大学の森さんの触手話の様子を見せる。 ・盲ろう者の中に手話を使用する方がいるが、普段の手話に加えて気を付けるべき点や違うやり方があることに気付けるよう、見え方の例を提示する。(視野狭窄→視野に入るように小さく手話をする、近視→ピントが合いやすい距離や大きい手話表現、盲→触手話) |
盲ろう者のコミュニケーションについて想像して発表したり友達と話し合ったりしている。【思判表】 | |
ま と め 10 分 |
・手話を使用するコミュニティの中に盲ろう者がいて、その方々ひとりひとりに合わせた手話の使い方が必要であることを知る。 | ・盲ろう者と言っても色々な方がいて、手話を使用するといっても使い方を考える必要があることを伝える。この時様々なコミュニケーション方法の記載がある表を提示する。 ・盲ろう者について興味があれば調べることができるように全国盲ろう者協会や自治体にある盲ろう者支援団体の紹介をする。 |
6 参考文献またはWebサイト
・YouTube 異才発掘プロジェクトROCKET ありのままの生き方
https://youtu.be/dtUDgx7ex-0
・YouTube 朝日新聞社「左手で手話を「読」み 大学院で学ぶ森敦史さん」
https://youtu.be/yzk56kNxgMQ
・全国盲ろう者協会
http://www.jdba.or.jp/
・東京盲ろう者友の会
http://www.tokyo-db.or.jp/
・盲ろう者のコミュニケーション方法
http://www.ac.cyberhome.ne.jp/~macky/hoka.html
作成:江原 汐音(2021年)
編集:ろう者学教育コンテンツ開発取組担当
【資料のダウンロード・映像の視聴】
- 本学習指導略案(PDF)
- 資料①パワーポイント(PPTX)
聾学校(聴覚特別支援学校)等対象
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