聾学校(聴覚特別支援学校)等対象

ろうの先生の大学生活を知る

自立活動「ろうの先生の大学生活を知る」学習指導略案

1 対象

高等部1年生

2 指導の形態

通常教室、一斉授業 大型テレビ、タブレットを使用(1人1台)

3 指導の目的

1)過去の聴覚障害者の大学への進学や学修環境及びそれらに対して当事者がどのように取り組んできたのかを知る。

2)過去を踏まえて、これから自身が進学或いは就職していくにあたり、すべきことを考える。

3)大学の障害学生支援に関する情報収集を実践する。

4 指導にあたって

・「ベテランのろう教員」に大学時代の経験を話していただくよう依頼する。
「ろう教員」は生徒にとって将来の具体的なイメージを作りやすい人物が適しており、アイデンティティがDeafの教員に限定するものではない。適宜本授業の名前を「○○先生の大学生活を知る」などと変更してよい。

・生徒はまだ高等部卒業後の具体的な進路について考えていない段階であるため、様々な可能性を否定せず、共通して必要となる情報収集の重要性を伝えるようにする。

5 本時の展開



学習活動 指導・支援内容
(留意事項及び配慮事項)
評価の観点


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1.高等部卒業後の進路についてイメージする。 〇高等部卒業後にどのような進路のイメージを持っているのか尋ねる。
〇これまで以上に、きこえる社会との関わりが大きくなることに気づかせる。



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2.ベテランのろう教員の話を聞き、過去の大学の状況や問題点、それに対して行った取組を整理する。 〇生徒と共に、自分も話を聞いて学ぶ姿勢を見せる。
〇まず過去の大学の状況や問題点、次にそれに対して先生が行った取組について問いかけ、また生徒の発言を表にまとめていくことで、話の内容の整理を促す。
〇過去の聴覚障害者の大学への進学や学修環境及びそれらに対して当事者がどのように取り組んできたのかを整理している。



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3.整理した情報を元に、今できること、すべきことを考え、その練習を行う。 〇整理した情報を元に、今の大学の状況や自分たちがすべきことについて問う。
→わからない。
→情報保障がありそう。
→情報保障を利用するための手続きが必要かもしれない。
〇学校の近くの大学を取り上げ、特に障害学生支援がどのような状況なのか、支援を利用するためにすべきことは何かを調べさせる。
〇最初は大学名だけを提示し、生徒に調べさせるようにするが、生徒の進み具合に合わせて適宜支援室のホームページアドレスをQRコードで提示するなどの支援を行う。
〇生徒が支援室に関わる情報を発見できたら、それを取り上げ、情報収集の重要性を伝える。
*生徒の情報収集の例
・○○支援室というのがあるらしい。
・障害のある学生は支援をしてもらえるらしい。
・支援室のメールアドレスを見つけた。
〇過去を踏まえて、これから自身が進学或いは就職していくにあたり、すべきことを考えている。

〇大学の障害学生支援に関する情報収集を実践している。



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4.今後自分たちの進路を考えるにあたって、すべきことをまとめる。 〇ろう教員の話を振り返り、かつての大学での障害学生の実態やそれに対する取組について再確認する。
〇現在は支援が受けられるようになってきており、上手く利用していくためにはまず情報収集が大切であることを再確認する。

6 板書計画

今の大学の状況
・わからない。
・情報保障がありそう。
・手話通訳がある?
自分たちがすべきこと
・わからない
・何か手続きが必要?
・まずは調べることが大事?

→調べることが大切
○○大学の障害学生支援について調べよう。
・○○支援室というのがあるらしい。
・障害のある学生は支援をしてもらえるらしい。
・支援室のメールアドレスを見つけた。
aaaaa@bbbbb.com

※ろう教員の話の際の資料等は大型テレビで示す。

作成:土田 悠祐(2021年)
編集:ろう者学教育コンテンツ開発取組担当

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