九州の手話 1988年8月20日初版発行 1993年7月5日第2刷発行
単語読み例文原書説明文
201大分(地名)
別の表現あり
おおいた例文昔、九州のろう学校のなかでただ一人、腕時計をはめた生徒が大分ろう学校に通っていました。当時、腕時計といえば、とっても珍らしく、みんなの垂涎の的となり、その生徒の特徴をとって生まれたものである。今では「九州の東に位置する所」と解釈されている。
202別府(地名)べっぷ例文温泉マークを表したもので、市街のあちこちに湯けむりが立ちのぼる。世界的な湯の街、「別府」にふさわしい表現でもある。
203津久見(地名)つくみ例文ここは、ミカンとセメントの産地。高校野球でも全国に知られている。当地は「津久見みかん」としても有名である。その「みかん」の皮を剥く動作が地名となったもの。
214佐伯(地名)さいき例文大分県南部の中心都市。戦前から、海軍の重要基地として発展してきたが、現在は臨海工業都市に転換。佐伯港は重要港湾に指定され、工業的に成長を遂げている。表現は、旧海軍基地の水兵さんのセーラー服を形どって生まれたものである。
215臼杵(地名)うすき例文ズバリ、臼杵の臼である。
216アイデア 奇抜な発想(ひらめき)あいであ きばつなはっそう(ひらめき)例文右示指をこめかみに当て、次に上へピンと上げる。その時口をパッとあける。
考えに考え抜いた末、妙案が「パッ」とひらめいたという意味。
217おもしろくない
いやな
おもしろくない
いやな
例文右手掌を胸に当て、 反転しながら外へはねる。顔を少し横に向ける。前にしでかした失敗が胸につかえて、なにかこう、すっきりしないで、いやーな感じがする。はやく振り払いたい気持から生まれたもの。
228いいかげん、手抜きいいかげん、てぬき例文「簡単」に加えて両手をパッパッと前に二回振る。複雑な仕事などを面倒がり、「簡単」なことは「捨てる」ことからきたもの。
229そんなことはないそんなことはない例文顔の横に右手掌を前にして立て、後へ反転しながらはねる。「ある」、「ない」の繰り返し。
2210あとであとで例文(待って)にも使われる。口びるを「ウ」の形にし、両手掌を上にして腹の前で上下に小刻みに動かす。口びるを「ウ」の形にするのはゆっくりの「ゆ」。
2211じゃまじゃま例文右栂指と示指を額の前から下へスット降ろす。(目の前の障害物)向うにすばらしい景色かなにかがあるのに、目の前に障害物があって、見ることができないことからきたもの。
2312知らんぷりしらんぷり例文右示指をこめかみにあて、パッ、外して栂指・示指で○をつくる。顔を少し横にそらす。
私には関係ないことだ。という意味から生まれた。
2313わざとわざと例文右示指をこめかみにあて、次に左手甲を右手掌で前に二回払う。目を上目づかいにする。意図的に或いは故意的にという意味。語源は定かではないが、目を上目づかいにするところが、いかにもわざとらしい。
2314とんでもない
でたらめ
とんでもない
でたらめ
例文これは、子供(とは限らない)が非常に危険な遊びかなにかをしているとき、母親が「マアッ危ないッ、とんでもないことをしてッ」と叫んだことからきたもの。
2315まいった、お手上げ
別の表現あり
まいった、おてあげ例文両手掌を顔の前で打ち合わせそのまま上にあげる。
昔、夏の夕方、打ち水をした庭先に縁台を出し、浴衣がけで涼をとりながら将棋を指していた二人。「王手」とこられて「マイッタア!!」と両手を打ち合わせて頭の上にかざしたのがはじまり。
2416ほっとけよ
勝手にしろ
ほっとけよ
かってにしろ
例文あれやこれやと指図しても、相手がどうしても乗り気でなく、いやーな顔をしている。仕方がないので「じゃあ、お前の方法で好きなようにしろ」ということから使われはじめた。
2417みぐるしい
みっともない

別の表現あり
みぐるしい
みっともない
例文「あの人、上衣のボタンが一つとれているうえ、ずらして止めている。ズボンも片膝破けていて、おまけにクツ下は色ちがい。どこから見ても変な格好。みぐるしいわ」と顔をしかめながらもひたいに当てた手の下からソッとのぞいているしぐさからきたもの。
2418分ってるのにわかってるのに例文「わかる」+「ほんと」+「あなた」「以前から、あなたのおっしゃっていること、何べんも聞いているからようく分っていますョ。ええ、分っていますとも、ホントに分っていますってば。」
2419ずるい、こすいずるい、こすい例文意味不明。