1月23日(木)に第10回ろう者学ランチトークが開催されました。
今回のテーマは「ケニアのろう者事情」です。本プロジェクト担当の大杉が講師を務めました。1月初旬に国際協力機構(JICA)のフォローアップ事業でアフリカ・ケニアに出張し、そのときに視察したケニアのろう者の状況について報告しました。
おかげさまで教職員・学生あわせて27名の参加がありました。
ケニアにろう協会はありますが、まだ支部が少ない状況であり、全国的に手話の統一がまだなされていない、手話通訳者が足りない、手話を教える教材がないなど、課題をたくさん抱えている模様です。
1961年にケニアで初めてのろう学校が設立され、しばらくはケニア手話が使われていたが、1985年頃アメリカの影響でASL(アメリカ手話)が取り入れられ、混ざってしまったとのことです。また、曜日の手話は学校の生活や習慣と結びついた手話になっており、大変興味深いものでした。[例:水曜日=「肉」の手話(給食に肉が出るから)、金曜日=「洗濯」の手話(洗濯がある日だから)]
ですが、ケニアでは2010年に新憲法で国語として①スワヒリ語、②英語、③ケニア手話が認められており、日本とは異なり、全部ろう学校で教科として教えられているそうです。
このようにケニアのろう者の教育状況についてわかりやすく紹介しました。
これからケニアがどのように発展して行くか楽しみですね。普段、関わりのない、遠いアフリカ大陸のろう学校の子どもたちがどのように教育を受けているのか知ることができ、学生たちにとっても興味深い内容だったのではないかと思います。
参加してくださった皆さま、ありがとうございました!!