ろう者学ランチトークは、2013年から本学天久保キャンパスを会場として開催してきましたが、2020年度より新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のため、リモート収録してネットで限定公開する方法に変更しております。2021年度もこの方法を継続しており、第9回ろう者学トークとなります。動画は全国の高等教育機関等で学ぶきこえない学生、きこえにくい学生、支援などに関わる学生、教職員の皆さまにも限定公開にて視聴いただける形としております。本記事の末尾に申込み方法を記載していますので、お気軽にお問い合わせください。
さて今回は、本学卒業生(第5期生)で、勤務先の毎日新聞社の代表として東京五輪聖火リレーランナーに選ばれ、点火セレモニーに参加された永川智晴氏を講師にお招きして、「技大に入って得られたかけがえのない価値観・好きになれる自分」というテーマでご講演いただきました。
最初に講師 永川智晴氏のプロフィールをご紹介いたします。
コロナ禍で賛否両論が渦巻いた東京五輪・パラリンピックの開催、これまでにないほど世界中から注目を集めました。そんな中で、永川さんは東京五輪聖火ランナーとして点火セレモニーに参加されました。聖火をつなぐトーチキスで笑顔を見せた永川さんは、大学に入るまでずっときこえる世界におり、自分が聴覚障害者であることをなかなか受け入れることができなかったという過去があります。大学の同期に弱視の聴覚障害がある人がいたことや研修、旅行で海外に出たことがきっかけで、きこえない世界は狭いと感じるようになったと語ります。大学内にある学生支援関係のバイトとアパレル店のバイトを経験し、卒業後は学生時代インターンシップ先でもあったソフトバンクに就職します。自分と同じきこえない人と一緒に働くも、障害の有無に関係なく良好な人間関係を築くことの難しさを感じた永川さんは、大阪に帰ることを決意します。本や文字が好きなことから毎日新聞社に転職し、前職での失敗を活かしていきました。特に、伝えたいことをはっきりとメールや筆談で伝えること、上司への報連相、挨拶やお礼をきちんとすることを心がけていると話してくださりました。勤務先が東京五輪のオフィシャルパートナーだったということもあり社内枠で聖火ランナーを募集していたのを知り、社内にきこえない自分がいることをアピールできるチャンスだと思い応募されたそうです。コロナ禍でさまざまな制限があったものの、無事に点火セレモニーを終えました。五輪の聖火ランナーを経験するのはそうそうできるものではありません。永川さんにとってかけがえのない財産を得たことと思います。そして、2022年にご自身の婚活の体験談を書いた本が出版される予定です。皆さん興味があればぜひ読んでみてください。
ご講演くださった永川さん、本当にありがとうございました!
視聴の申込方法
本動画の講師である永川氏は日本手話言語で講演しております。動画は20分15秒で、日本語字幕を付与しています。ぜひご視聴ください。視聴をご希望される方は下記をご確認の上、下記申込先までご連絡ください。
高等教育機関等の名称・部局:
氏名:
視聴期間:〇月✕日~〇月✕日(2022年1月から2022年3月までの間、
日曜日開始・土曜日終了の1週間を上限とする)
視聴希望日の1週間前までにお申し込みください。
事務局スタッフの勤務体制により、
日にちによりましてはすぐに対応できない場合がございます。
対象者:きこえない学生、支援学生、支援室関係者など
対象者数:◯名
申込先:info●deafstudies.jp (●に@を入れてご使用ください。)
皆さまのお申し込みお待ちしております。