関東ろう学生懇談会企画における講演

2014/03/25掲載

 3月21日(金)に関東ろう学生懇談会の目玉企画が行われ、本プロジェクト担当の大杉が講師を務めました。

 全日本ろう学生懇談会は、全国のろう学生が集まって、交流をはじめ、大学生活における情報保障などの様々な問題について話し合い、より良い学生生活の向上を目指して活動している団体です。関東ろう学生懇談会は、全日本ろう学生懇談会の関東支部として、関東圏の大学に所属するろう・難聴学生が中心となって、セミナーや企画を随時開催しています。

 今回は「ろう文化と健聴文化の比較」がテーマとなっており、「学生諸君、外に飛び出せ!!」のタイトルでろう者コミュニティとろう文化について講演を行いました。また、ろう者学教育コンテンツの取組についても紹介を行いました。

 大杉より学生へのメッセージとして「大学の中で学べる事は限られている。私の場合は地域の手話サークルやろう者演劇サークルに通って、ろう者の先輩に出会い、様々なことを教わった。皆さんもぜひ学外のろう者コミュニティに積極的に出かけて様々な人と会って交流を深めてほしい」と呼びかけました。

 学生からも「自分はインテグレーションで育ってきたので、難聴だと思っていたが、手話に出会った。でもまだ手話も勉強中だし、自分がろうの世界にいるのか、聴者の世界にいるのかまだ揺れ動いている。これからどうすればいいのか」といった質問も出ました。

 学生たちが自分のアイデンティティについて悩み、揺れ動いている状況が垣間見えましたが、このような企画を通して同じろう・難聴の仲間と議論し合うことによって、改めて自分を見つめ直す良い機会になっているようです。ろう者学も色々な面で助けになってくれるはずです。ぜひ、おおいに悩んで仲間と支え合っていきながら成長して、充実した学生生活を送ってほしいと感じました。

 大学生と交流して若いパワーや元気をいただいた1日でした。企画に呼んでいただいた実行委員の皆さま、ありがとうございました。

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