平成26年度第3回ろう者学ランチトークの開催報告:岩本重雄さん

2014/05/22掲載

 5月21日(水)に第3回ろう者学ランチトークを開催しました。

 全国手話研修センターの岩本重雄さんにお越しいただき、『手話検定 ~ろう者も受けられる?!~』についてお話しいただきました。

 岩本さんは兵庫県出身。小学校4年生のときに聴覚障害があることが判明し、難聴学級に転入した後、言葉を理解できるようになったとのことです。1995年に阪神大震災を経験し、避難所にいるろう者の状況を把握するために駆け回ったり、ろう者の家を訪問して聞き取り調査を行ったりなど、救援活動本部としてろう者の支援に携わりました。また、行政と話し合いを重ね、手話通訳の重要性を痛感した岩本さんは手話通訳の養成などに関わりたいと思うようになり、現在は全国手話研修センターの人材課の課長として手話通訳の養成や手話の普及などに取り組んでおられます。

 全国手話研修センターでは手話通訳の養成が中心ですが、手話を理解する、または手話でコミュニケーションできる人を少しでも増やしたいという考えから「全国手話検定試験(手話検定)」も実施しています。この全国手話検定試験は手話学習者のコミュニケーション能力をレベルに併せて認定する検定試験であり、今年で第9回目を迎えるとのことです。合格者の中には、最年少で7歳、最年長はなんと91歳!! 91歳の方は「この年だから手話通訳は難しいけれど、ろう者と手話で話してみたい」という思いから手話の勉強を積み重ね、1級に合格されたそうです。手話を勉強し続けている方々にとっては、手話検定合格は1つの目標として良い刺激になっているかもしれませんね。

 手話通訳の養成もとても重要なことですが、手話を学ぶ方々、またろう者と手話でコミュニケーションしてみたいという方々にもっと目を向けて手話に対する理解を広めていくこともろう者にとって重要なことではないかと改めて考えさせられたランチトークでした。

 おかげさまで教職員・学生あわせて、47名の参加がありました。手話検定は聴こえる人だけでなく、ろう者も受験可能だそうですので、学生たちからも手話検定を受けてみたいと声が上がりました。近いうちに本学で手話検定の団体受験が行われるかもしれませんね。

 参加してくださった皆さま、ありがとうございました!!


 

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