自立活動「手話って言語?」学習指導略案

1 対象

中学部

2 指導の形態

通常の教室

3 指導の目的

・普段使用している手話を改めて振り返り、手話を言語として捉えられるようにする。

4 指導にあたって

・指導にあたる教員は手話の言語学的知識があることが望ましい。

5 本時の展開


学習活動 指導・支援内容
(留意事項及び配慮事項)
評価の観点


10
・手話単語の形を決めるにはどんな要素が必要か考える。 ・意見を出しやすいように最初は生徒の自由な意見を認める。
・意見が出なくなってきたり、3要素とかけ離れた意見が出てきたりした場合には、手話単語の例を出す。(黄色・なるほど、会社・遊ぶ、生きる・動く、嘘・思う、考える・思う、毎日・毎週等)
・自分の意見を自由に述べている。【主体的】


35
・手話の要素「手の形」「手の動き」「手の場所」の一つでも変わると意味が変わる単語があることを知る。(ミニマルペア) ・手話の3要素を導入で出た意見と混合せずに理解できるよう、例を出しながら説明する。(黄色・なるほど、会社・遊ぶ、生きる・動く、嘘・思う、考える・思う、毎日・毎週等)
・ミニマルペアをペアの生徒と考える。 ・ミニマルペアを探し、意見を出しやすいようワークシート(パワーポイント資料を印刷したもの)を準備する。
・ミニマルペアを探すときには特に制限は設けない。
・ミニマルペアは手話に限ったものではなく、音声日本語も同じであることを知る。 ・ローマ字表記の日本語単語を例に出し、音声日本語も1つの要素・音韻が変化すると意味が変わることを説明する。 ・手話も日本語のように言語であることの解説を聞いている。【知識技能】
・一つの要素のみ同じ単語をペアと考える。
・考えた単語を発表し、どのペアが一番多く思いついたかを競う。
・一つの要素のみ同じ単語を探し、意見を出しやすいようワークシート(パワーポイント資料を印刷したもの)を準備する。
・単語探しの場合にはその要素を決めて提示する。この要素は生徒から案をもらうことも頭に入れておく。
・考えた単語をミニマルペア→一つの要素のみ違う単語のブロックに分けて発表していくよう促す。
・手話にはルールがあり、日本語と同じように言語であることを理解できるよう、解説する。ここでは語順に言語によって違いがあることを説明する。
・手話の要素に基づいて、思いついた手話表現を提案している。【思判表】



5
・手話は日本語のように言語であることを改めて知る。 ・興味があれば調べられるように参考となるWEBサイトの紹介を行う。

6 参考文献またはWebサイト

・特定非営利活動法人 バイリンガル・バイカルチュラルろう教育センター
「日本手話を動画で学ぶ」 https://www.bbed.org/learn/movie

・関西学院大学手話言語研究センター
「手話について」 https://www.kwansei.ac.jp/c_shuwa/_shuwa_html

作成:江原 汐音(2021年)
編集:ろう者学教育コンテンツ開発取組担当

【資料のダウンロード・映像の視聴】